大学受験の証明写真を撮ったあと、「写真映りが悪いと落ちるのではないか」と不安になる人もいるでしょう。
結論からいうと、写真映りや容姿だけで合否が決まるとは考えにくいため、必要以上に心配する必要はありません。大学受験で提出する証明写真は、主に試験当日の本人確認に使われるものです。
ただし、顔が見えにくい写真や大学の規定に合わない写真を提出すると、再提出を求められる場合があります。期限内に対応できなければ、出願が受理されない可能性もあるため注意が必要です。
本記事では、大学受験の証明写真で落ちる可能性や、出願に影響する写真の特徴を解説します。服装や身だしなみ、Web出願で写真データを登録するときの注意点も確認しておきましょう。
大学受験は証明写真が原因で落ちることがある?
大学受験では、証明写真の写りが悪いという理由だけで落ちる可能性は低いと考えられます。
出願時に提出する証明写真の主な役割は、受験者が出願した本人であるかを確認することです。たとえば早稲田大学は、試験当日に写真と受験者を照合すると案内しています。東京医科大学も、出願写真を受験者本人の照合に使用すると明記しています。
そのため、「表情が硬くなった」「普段より顔がよく写らなかった」といった点を過度に気にする必要はありません。見栄えのよさよりも、本人の顔がはっきりわかることが大切です。
一方、写真の不備で本人確認ができない場合は、出願手続きに影響する可能性があります。実際に早稲田大学は、不鮮明な写真や顔を判別できない写真は利用できないとしています。基準を満たす写真を期限内に再提出できなければ、出願を受理できないとも案内しています。
つまり、注意したいのは写真映りによる不合格ではなく、規定違反による出願不備です。まずは志望大学の募集要項を読み、指定された条件に合う写真を用意しましょう。
参考:
早稲田大学 入学センター「出願関連」
東京医科大学「顔写真データのアップロードについて」
証明写真の不備で出願に影響するケース
証明写真の条件は、大学や選抜方式によって異なります。ある大学では認められる写真でも、別の大学では再提出を求められるかもしれません。
複数の大学へ出願する場合は、1校分の条件を確認するだけでは不十分です。出願校ごとに募集要項を読み、撮影時期や背景、カラー・白黒の指定などを確かめてください。
ここからは、出願時に不備と判断される可能性がある写真の特徴を紹介します。
顔が隠れて本人確認が難しい
証明写真では、受験者の顔全体が確認できる必要があります。前髪が目にかかっている、帽子や大きな装飾品で顔が隠れている、横を向いているといった写真は避けましょう。
顔が小さすぎる写真にも注意が必要です。背景の占める範囲が広く、目元や輪郭を確認しにくい写真は、本人確認に適していません。
正面を向き、頭頂部からあごまでが写真内に収まっているか確認してください。Web出願では、アップロード時のトリミングによって顔の一部が切れる場合もあります。元の画像だけでなく、出願画面に表示された写真も確認しましょう。
写真が暗い・ぼやけている
ピントが合っていない写真や手ぶれした写真は、顔を判別しにくくなります。逆光で顔が暗くなっている場合や、照明によって顔に強い影ができている場合も撮り直したほうが安心です。
眼鏡をかけて撮影する場合は、レンズの反射にも気をつけてください。早稲田大学では、試験当日に本人だと確認できれば眼鏡をかけた写真でも問題ないとしていますが、確認しづらい場合は眼鏡を外すよう求めることがあると案内しています。
撮影後はスマートフォンやパソコンで画像を拡大し、目元や輪郭がはっきり見えるか確認しましょう。
背景に物や人が写り込んでいる
証明写真は、大学が指定する色や条件に合った無地の背景で撮影するのが基本です。家具やカーテン、柄のある壁、ほかの人などが写り込んだ写真は避けてください。
自宅で撮影すると、壁紙の模様や部屋の境目が入りやすくなります。影が目立つ場合もあるため、撮影後に背景まで確認しましょう。
背景をアプリで消す方法もありますが、大学によっては画像の加工や修正を禁止しています。撮影後に背景を加工する前に、募集要項を確認してください。
本人の印象が変わるほど加工している
目を大きくする、輪郭を細くする、顔のパーツを変えるなど、本人の印象が変わる加工は避けましょう。肌を大幅に補正する加工や、不自然な背景合成も本人確認の妨げになります。
早稲田大学は、出願写真に加工や修正を施さないよう案内しています。東京医科大学も、画像編集ソフトによる加工を禁止しています。
明るさや色合いを調整できるアプリもありますが、どこまで認められるかは大学によって異なります。少しでも判断に迷う場合は加工せず、明るい場所で撮り直すほうが確実です。
指定された期間より前に撮影している
大学によっては、「出願前3か月以内」など、証明写真の撮影時期を指定しています。顔立ちや髪形が変わっていなくても、指定された期間より前に撮った写真は規定違反になる可能性があります。
以前使った証明写真が手元に残っていても、すぐに流用するのは避けましょう。いつ撮影した写真なのかを確認し、志望大学の条件を満たしていなければ新しく撮り直してください。
大学入学共通テストについても、年度ごとに写真の撮影期間が指定されます。たとえば令和9年度共通テストでは、令和8年7月1日以降に撮影した顔写真データが必要です。受験年度の案内を必ず確認しましょう。
参考:大学入試センター「令和9年度 大学入学共通テストQ&A」
証明写真に不備があったときの対処法
証明写真の不備に気づいても、出願状況によっては修正できる場合があります。慌てて別の写真を郵送したり、同じ大学へ重複して出願したりせず、出願画面や募集要項を確認しましょう。
自分で不備を見つけた場合と、大学から再提出を求められた場合に分けて対応します。
出願確定前なら写真を差し替える
出願内容をまだ確定していない場合は、条件に合う写真へ差し替えましょう。顔の位置だけがずれている場合は、アップロード画面でトリミングを調整できることもあります。
写真を差し替えたあとは、頭頂部やあごが切れていないか、顔が小さくなりすぎていないかを確認してください。変更前の画像が残っていないか、プレビュー画面まで見ることが大切です。
検定料の支払い後は写真を変更できない大学もあります。たとえば早稲田大学では、入学検定料の支払い前であれば登録内容を変更できますが、支払い後は変更できないと案内しています。変更できる時期は大学によって異なるため、出願を確定する前に見直しましょう。
出願後に不備を見つけたら大学へ問い合わせる
出願後に重大な不備を見つけた場合は、志望大学の入試担当窓口へ問い合わせてください。大学の指示を受けずに、別の写真をメールや郵送で送るのは避けましょう。
問い合わせたほうがよい不備として、次のような例が挙げられます。
問い合わせる際は、氏名、受験番号または出願番号、選抜方式、学部・学科を伝えられるように準備します。どこに問題があると思ったのかも簡潔に説明すると、確認が進みやすくなります。
単に「写真映りが気に入らない」という理由では、変更を認められない可能性があります。本人確認や出願条件に関わる不備かどうかを整理したうえで相談してください。
大学から再提出を求められたら期限内に対応する
大学が写真の不備を確認した場合、メールや電話、Web出願のマイページなどを通じて再提出を求めることがあります。連絡を見落とさないよう、出願後も登録したメールアドレスとマイページを確認しましょう。
メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダや受信設定も確認してください。出願時に登録したメールアドレスが間違っていないかも見直します。
再提出を求められたら、指定された期限と提出方法を守って対応してください。新しい写真を用意するだけでなく、再アップロード後に登録が完了したかまで確認しましょう。
大学受験の証明写真に適した服装と身だしなみ
証明写真の服装や身だしなみは、見栄えのよさよりも本人確認のしやすさを基準に考えます。大学が服装を指定している場合は、指定に従ってください。
出願時の写真を入学後の学生証に使う大学もあります。撮影前に写真の用途まで確認しておくと、入学後に後悔しにくくなります。
制服と私服は大学の指定に合わせる
制服と私服のどちらを選ぶべきかは、大学の募集要項や案内を確認して判断しましょう。服装の指定がなければ一律にどちらが正解とはいえません。
注意したいのは、出願写真が学生証にも使われるケースです。早稲田大学は、出願写真を入学後の学生証に在学中使用すると案内しています。東京医科大学も、学生証に使用するため高校の制服を控えるよう求めています。
学生証として長く使う可能性があるなら、私服で撮影するのが無難です。派手な柄や大きなロゴを避け、顔がはっきり見える服装を選びましょう。ただし、大学から服装の指定がある場合は、個人の判断より大学の案内を優先してください。
髪形や表情は本人確認のしやすさを優先する
髪形は、目元や顔の輪郭が隠れないように整えます。前髪が長い人は、撮影時だけでも目にかからないように分けたり留めたりしましょう。
表情は、正面を向いた自然な状態が基本です。無理に笑顔を作る必要はありませんが、目を閉じている写真や顔を傾けた写真は避けてください。
メイクそのものが禁止されているとは限りません。ただし、試験当日と印象が大きく変わるほど濃いメイクや、本人の顔立ちが変わって見えるカラーコンタクトなどは、本人確認の妨げになる可能性があります。普段の自分とかけ離れない状態を意識しましょう。
Web出願用の写真データを準備する際の注意点
Web出願では、写真の写り方だけでなく、撮影方法やファイル形式にも条件があります。紙の証明写真を撮って終わりではなく、指定された形式の画像データを用意しなければなりません。
大学入学共通テストもWeb出願で、顔写真はプリントではなくデータで用意するよう案内されています。大学ごとの出願でも写真データを求められることがあるため、撮影前に受け取り方法を確認しましょう。
スマートフォンで撮影できるか確認する
スマートフォンで撮影した写真を使えるかどうかは、大学によって異なります。
東京医科大学は、条件を満たしていればスマートフォンやタブレットで撮影した写真も認めています。一方、早稲田大学ではスマートフォンなどで撮影した写真を原則として受け付けず、証明写真機を含む証明写真で撮影したデータを求めています。
「ほかの大学では使えたから大丈夫」と判断せず、出願校ごとに条件を確認してください。スマートフォンで撮影できる場合も、次の点に注意しましょう。
条件どおりに撮影するのが難しい場合は、写真館やデータを受け取れる証明写真機を利用する方法があります。
ファイル形式・容量・縦横比を確認する
Web出願では、JPEGなどのファイル形式や画像容量、ピクセル数、縦横比が指定される場合があります。条件に合わない画像は、アップロード時にエラーが出るかもしれません。
「画像を選択できたから問題ない」とは限らないため、募集要項と出願画面の両方を確認してください。ファイル名に使用できる文字が指定されている場合もあります。
写真館や証明写真機でデータを受け取るときは、出願先が指定する形式に対応しているか確認しましょう。複数校へ出願する場合は、大学ごとの条件を表やメモにまとめておくと混同を防げます。
アップロード後の表示を確認する
規定に合う写真を用意しても、アップロード後のトリミングで顔の一部が切れる場合があります。登録を確定する前に、出願画面に表示された写真を確認してください。
おもな確認項目は次のとおりです。
スマートフォンでは表示が小さく、細かな不備を見落とすことがあります。可能であれば画面を拡大するか、パソコンでも確認しましょう。
出願確定後に写真を変更できるか確認する
写真を変更できる期限は大学によって異なります。出願登録の完了後や検定料の支払い後は、写真を差し替えられない場合も珍しくありません。
登録前には、写真だけでなく氏名や生年月日、志望学部などの出願情報も見直しましょう。写真を学生証に使用する大学では、合格後も変更できない場合があります。
不備に気づいても自分で変更できないときは、大学の入試担当窓口へ相談してください。変更できると決めつけて出願を確定せず、募集要項に記載された修正条件まで確認しておくと安心です。
証明写真を提出する前の最終チェックリスト
証明写真をアップロードする前に、以下の項目を確認しましょう。
複数の大学へ出願する場合は、すべての大学で同じ写真を使えるとは限りません。とくに撮影時期、背景、スマートフォン撮影の可否、ファイル形式は大学ごとに確認してください。
写真映りを心配しすぎず、出願条件を確実に守ろう
大学受験の証明写真は、主に受験者の本人確認に使われます。表情が硬い、普段より写りがよくないといった理由だけで、合否が決まるとは考えにくいでしょう。
一方、顔を確認できない写真や規定外の写真を登録すると、再提出を求められる場合があります。対応が期限に間に合わなければ、出願手続きに影響する可能性も否定できません。
写真の見栄えを追求するより、志望大学の募集要項に合っているかを確かめることが先決です。期限に余裕を持って撮影し、アップロード後の表示まで確認してから出願を確定してください。


