大学受験に向けて勉強を始めると、「家庭教師だけで志望校を目指せるのか」「塾や予備校に通ったほうがよいのか」と迷う人もいるでしょう。
大学受験に対応した家庭教師を選び、授業外でも自分で勉強を続ければ、家庭教師を利用して志望校合格を目指すことは可能です。自分の学力に合わせて教えてもらえるため、苦手科目を克服したい人や、受験勉強の進め方がわからない人には有力な選択肢となります。
ただし、家庭教師がすべての高校生に向いているわけではありません。費用や講師との相性、受けられるサポートの範囲まで確認して選ぶ必要があります。
本記事では、大学受験で家庭教師を利用するメリットとデメリット、塾・予備校との違い、自分に合う家庭教師の選び方を解説します。
大学受験で家庭教師を選ぶ4つのメリット
大学受験で家庭教師を選ぶ主なメリットは、一人ひとりの状況に合わせて指導内容を変えてもらえる点です。
集団授業では、決められたカリキュラムに沿って授業が進みます。家庭教師なら、苦手な科目や志望校の問題を中心に扱うなど、自分に必要な対策へ時間を使えます。
大学受験で家庭教師を利用する4つのメリットを詳しく見ていきましょう。
自分の学力と志望校に合わせた授業を受けられる
家庭教師の授業では、現在の学力や志望校に合わせて、扱う内容や進む速さを調整してもらえます。
たとえば、志望校では英語の長文問題が多く出題されるものの、単語や文法に不安があるとします。その場合、すぐに過去問へ進むのではなく、単語や文法を学び直してから長文読解に取り組むといった進め方が可能です。
学校や塾の授業についていけない場合も、自分が理解できていない単元まで戻って教えてもらえます。反対に、得意な単元は短時間で終わらせ、難しい問題に多くの時間を使うこともできます。
自分に必要な内容を優先できるため、限られた受験勉強の時間を使いやすくなるでしょう。
苦手な科目や単元だけを集中的に教えてもらえる
家庭教師は、苦手な科目や単元だけに絞って利用できます。
たとえば、「数学は勉強しているのに点数が伸びない」「英語の長文になると読めなくなる」など、苦手な部分がはっきりしている場合です。つまずいている原因を講師と確認しながら、必要な問題を集中的に解けます。
すでに塾や予備校へ通っている人が、特定の科目だけ家庭教師に教えてもらう方法もあります。塾で複数科目の授業を受けながら、家庭教師には数学の記述問題や英作文の添削を頼むといった使い方です。
家庭教師に何を教えてほしいのかを決めておくと、授業の目的がぶれにくくなります。
わからないことをその場で質問できる
一対一で授業を受けられる家庭教師なら、ほかの生徒を気にせず質問できます。
集団授業では、「こんなことを質問しても大丈夫だろうか」「授業を止めたくない」と考え、疑問を残してしまう人もいます。家庭教師の授業であれば、自分が納得するまで説明してもらうことが可能です。
講師は、生徒が問題を解く様子を見ながら、どこで手が止まったのかを確認できます。答えを教えるだけでなく、公式の使い方を理解できていない、問題文の条件を読み落としているなど、間違えた原因まで見つけてもらいやすいでしょう。
わからない部分を放置しがちな人にとって、すぐに質問できる環境は大きなメリットです。
自宅で授業を受けながら学習計画も相談できる
訪問型の家庭教師なら、自宅で授業を受けられるため、塾まで移動する時間がかかりません。オンライン家庭教師も、自宅からパソコンやタブレットを使って受講できます。部活動で帰宅が遅くなる人や、学校行事が多い人にとって、移動時間を抑えられる点はメリットです。
家庭教師によっては、授業で問題を解くだけでなく、次の授業までの学習計画も一緒に考えてくれます。「月曜日は英単語、火曜日は数学の問題集」のように、毎日の勉強内容が決まれば、何から始めるか迷いにくくなります。
ただし、授業日時を変更できる条件や、学習計画の作成が指導に含まれるかは、契約先によって異なります。希望するサポートを受けられるか、申し込む前に確認しましょう。
大学受験で家庭教師を利用するデメリット
家庭教師には、自分に合わせた指導を受けられるメリットがある一方、費用や講師との相性に関する注意点もあります。
利用を始めてから「思っていた指導と違った」と後悔しないためには、デメリットも理解しておかなければなりません。自分にとって問題になりそうな点がないか、申し込む前に確認しましょう。
塾や予備校より費用が高くなることがある
家庭教師は一対一で指導するため、同じ授業時間で比べると、集団塾や予備校より費用が高くなる場合があります。
確認したいのは、毎月の授業料だけではありません。サービスによっては、次のような費用がかかります。
- 入会金
- 教材費
- 管理費やサポート費
- 講師の交通費
- 模試や講習の費用
- オンライン授業に必要な機器や通信環境の費用
安く見えるプランでも、授業料以外の費用を加えると予算を超える場合があります。複数の家庭教師サービスを比べるときは、同じ授業時間・回数・科目数にそろえ、合計でいくらかかるかを確認してください。
受講する科目を絞ったり、塾や参考書と使い分けたりすると、費用を抑えやすくなります。
講師によって教え方や受験情報に差がある
家庭教師の授業は、担当する講師の教え方や経験に左右されます。
志望校の在学生や卒業生であっても、自分にとって説明がわかりやすいとは限りません。講師自身が理解している内容を、基礎から順序立てて説明するのが苦手な場合もあります。
大学受験では、教え方だけでなく、志望校や入試方式についての知識も必要です。国公立大学と私立大学では必要な科目が異なり、一般選抜と総合型選抜でも準備する内容が変わります。
講師を選ぶときは、在籍大学や出身大学だけで判断せず、担当科目の指導経験、志望校の過去問への理解、答案を添削した経験なども確認しましょう。相性が合わなかった場合に講師を変更できるかも、大切な判断材料です。
ほかの受験生から刺激を受けにくい
自宅で一対一の授業を受けていると、ほかの受験生がどのくらい勉強しているのか見えにくくなります。
塾や予備校では、授業や自習室で勉強している生徒の姿が刺激になることがあります。模試の結果やクラス分けから、自分の位置を意識する機会もあるでしょう。家庭教師だけを利用する場合、周囲との比較が少なくなり、緊張感を保ちにくい人もいます。
自分の現在地を知るには、学校の成績だけでなく、模試や志望校の過去問も活用してください。模試を受けたあとは、判定だけを見るのではなく、どの科目や単元で失点したのかを講師と振り返ります。
一人で勉強すると気が緩みやすい人は、自習室を使える塾との併用も選択肢です。
授業を受けるだけでは成績は伸びにくい
家庭教師の授業を受けただけで、大学受験に必要な勉強がすべて終わるわけではありません。
週に数回の授業で教えてもらえる時間には限りがあります。授業中に説明を理解できても、時間がたつと解き方を忘れてしまう場合もあるでしょう。習った内容を自分の力で解けるようにするには、授業後の復習や問題演習が欠かせません。
家庭教師から出された宿題に取り組まず、毎回の授業で同じ内容を説明してもらっていると、予定どおりに受験勉強が進まなくなります。
家庭教師は、勉強を代わりにしてくれる人ではありません。わからない部分を教えてもらい、勉強の進め方を相談しながら、自分で取り組む時間を増やす必要があります。
大学受験で家庭教師が向いている高校生
家庭教師は、個別の説明や学習計画が必要な高校生に向いています。
家庭教師を選ぶべきか迷ったら、「自分が受験勉強の何に困っているのか」を考えてみましょう。次の特徴に当てはまる人は、家庭教師を利用するメリットを感じやすいと考えられます。
苦手な科目を一人では克服できない人
苦手な科目を何度勉強しても理解できない人には、家庭教師が向いています。
苦手科目の成績が伸びない原因は、現在学んでいる単元より前にあるかもしれません。数学の応用問題が解けない原因が、公式の理解不足や計算ミスにある場合もあります。英語の長文を読めない人は、単語や文法の知識が足りていない可能性があります。
一人で勉強していると、どこまで戻ればよいのか判断するのは簡単ではありません。家庭教師なら、問題を解く過程を確認しながら、つまずいている場所を探してもらえます。
苦手な原因を見つけ、必要な範囲から学び直したい人は、家庭教師を検討してみましょう。
受験勉強の進め方がわからない人
「参考書を買ったものの、どの順番で使えばよいかわからない」「勉強しているのに、入試までに間に合うか不安」という人にも家庭教師が向いています。
大学受験では、入試日から逆算して勉強を進める必要があります。志望校で必要な科目と現在の学力を確認し、いつまでに何を終えるのかを決めなければなりません。
学習計画の作成に対応する家庭教師なら、参考書を進める順番や1週間の勉強量を相談できます。計画どおりに進まなかった場合も、優先順位や期限を一緒に見直せます。
計画の作成まで頼みたい場合は、指導内容に学習管理が含まれているかを申し込み前に確認してください。
集団授業では質問しにくい人
授業中に手を挙げるのが苦手な人や、先生へ質問に行けない人は、家庭教師を利用しやすいでしょう。
集団授業では、一人のために授業を止めてもらうことを申し訳なく感じる場合があります。授業後に質問しようと思っても、ほかの生徒が並んでいたり、何を聞けばよいのか整理できなかったりすることもあります。
家庭教師の授業は一対一なので、自分が理解できていない部分を中心に質問できます。講師から「どこまでわかった?」と声をかけてもらえば、疑問を言葉にするのが苦手な人も相談しやすくなります。
体験授業では、講師が質問を待つだけでなく、理解できているか確認しながら進めてくれるかを見ておきましょう。
部活動や学校行事で通塾する時間を取りにくい人
部活動や学校行事で帰宅が遅く、決まった時間に塾へ通うのが難しい人にも家庭教師が向いています。
訪問型の家庭教師なら、塾まで移動する必要がありません。授業が終わったあとも、そのまま自宅で復習できます。オンライン授業を選べば、講師が訪問するための時間もかからず、地域に関係なく受講できる場合があります。
ただし、家庭教師ならいつでも予定を変更できるとは限りません。授業日時の変更期限や振り替えの条件は、サービスや講師によって異なります。
無理なく続けられる曜日と時間を考え、学校生活との両立が可能か確認してから契約しましょう。
塾に通っていても特定の科目だけ伸びない人
塾や予備校へ通っていても、特定の科目だけ成績が伸びない人は、家庭教師との併用を検討できます。
塾の授業が悪いのではなく、自分が苦手な部分と授業内容が合っていない可能性があります。英語の授業は理解できても、授業より前に習った文法が抜けているため、模試で点数を取れないといったケースです。
家庭教師には、苦手科目の学び直しや、塾でわからなかった問題の質問を任せられます。塾で全体的な受験対策を進めながら、家庭教師で足りない部分を補う方法です。
併用する場合は、双方から出された宿題で手いっぱいにならないよう、家庭教師へ塾の教材や学習予定も伝えてください。
家庭教師・塾・予備校の違い
家庭教師、個別指導塾、集団塾・予備校には、それぞれ異なる特徴があります。自分に合う学習方法を選ぶには、授業の人数や質問のしやすさだけでなく、受験情報や自習環境も比べる必要があります。
主な違いは次のとおりです。サービスによって指導内容や料金体系は異なるため、表は一般的な傾向として確認してください。
| 比較項目 | 家庭教師 | 個別指導塾 | 集団塾・予備校 |
|---|---|---|---|
| 授業の人数 | 講師1人に生徒1人が中心 | 講師1人に生徒1~数人 | 講師1人に対して複数の生徒 |
| 授業内容 | 個人に合わせやすい | 個人に合わせられる場合がある | 決められたカリキュラムが中心 |
| 質問 | 自分のタイミングで聞きやすい | 比較的質問しやすい | 授業中は質問しにくい場合がある |
| 自習場所 | 基本的に自宅 | 自習室を使える場合がある | 自習室を使える場合がある |
| 受験情報 | 講師や運営元によって異なる | 教室によって異なる | 模試や志望校別講座が充実している場合がある |
| 費用 | 一対一のため高くなる場合がある | 授業形式によって異なる | 受講科目や講習によって異なる |
どの方法が優れているかではなく、自分がどのような環境なら勉強を続けられるかが判断の基準です。
家庭教師は個別のサポートを受けたい人に向いている
家庭教師は、苦手の原因を一緒に探してほしい人や、毎日の勉強内容まで相談したい人に向いています。
たとえば、「英文法を基礎から学び直したい」「数学の答案を見て、途中式のどこで間違えているか教えてほしい」といった希望がある場合です。自分だけでは解決しにくい問題が具体的になっているほど、家庭教師へ任せる役割も決めやすくなります。
一方、授業以外の時間は基本的に自分で勉強します。講師がいないと机に向かえない人や、自宅では集中しにくい人は、自習室を利用できる塾のほうが合う可能性があります。
「問題の解説」「学習計画の作成」「勉強の進み具合の確認」のうち、どのサポートが必要なのかを整理してから選びましょう。
塾や予備校は授業の種類や学習環境を重視する人に向いている
塾や予備校は、複数科目の授業を受けたい人や、授業以外にも勉強できる場所が欲しい人に向いています。
志望校や学力別の講座が用意されている塾・予備校であれば、同じ目標を持つ生徒と一緒に授業を受けられます。周囲が勉強している環境に入ることで、自分も机に向かいやすくなる人もいるでしょう。
授業のカリキュラムや模試が充実していても、自分の苦手な範囲だけを長く扱ってもらえるとは限りません。質問できる時間や、欠席した場合の授業の扱いも確認が必要です。
自分で決めた予定より、塾のカリキュラムに沿って勉強するほうが進めやすい人は、塾や予備校を検討してみてください。
家庭教師と塾・予備校を併用する方法もある
家庭教師と塾・予備校は、どちらか一つに決める必要はありません。目的を分ければ、併用する方法もあります。
たとえば、塾や予備校では英語・国語・社会の授業を受け、家庭教師には苦手な数学だけを教えてもらいます。予備校で志望校別の授業を受けながら、家庭教師に過去問の答案を添削してもらう方法も考えられるでしょう。
併用すると授業や宿題が増えるため、予定を詰め込みすぎないよう注意が必要です。授業を受ける時間が増えた結果、自分で問題を解く時間が減っては、知識が定着しにくくなります。
家庭教師と塾・予備校に任せる内容を分け、復習まで続けられる予定を立てましょう。
大学受験に対応した家庭教師を選ぶポイント
大学受験の家庭教師を選ぶときは、料金や講師の学歴だけで決めないようにしましょう。
同じ科目を教えられる講師でも、対応できる入試方式や問題のレベルは異なります。授業以外の学習管理をどこまで頼めるかも、家庭教師サービスによって違います。
入会してからのミスマッチを防ぐため、次の点を確認してください。
志望校や入試方式の指導経験があるか
最初に確認したいのは、自分が受ける大学や入試方式に対応できるかどうかです。
大学受験には一般選抜だけでなく、学校推薦型選抜や総合型選抜もあります。学力試験のほかに、小論文、面接、志望理由書などの対策が必要になる場合もあるため、自分が受ける方式を講師へ伝えてください。
一般選抜でも、国公立大学と私立大学では必要な科目や対策が異なります。同じ大学でも、学部によって問題の形式や配点が異なる場合があります。
過去の合格者数だけを見るのではなく、自分と同じ志望校・学部・入試方式の指導経験があるかを具体的に質問しましょう。
教えてほしい科目とレベルに対応できるか
家庭教師を探すときは、科目名だけでなく、教えてほしい内容とレベルまで伝えましょう。
「英語を教えてほしい」と伝えるだけでは、基礎文法を学び直したいのか、難関大学の英作文を添削してほしいのかがわかりません。数学の場合も、教科書の内容を理解したい人と、記述式の過去問を練習したい人では必要な指導が異なります。
体験授業や面談では、模試の結果や使用している教材を見せると、講師が対応できるか判断しやすくなります。志望校の過去問を見てもらい、どのように授業を進める予定か質問するのもよい方法です。
希望する内容を具体的に伝えたうえで、対応できる講師を紹介してもらいましょう。
授業以外の勉強もサポートしてもらえるか
受験勉強の計画も相談したい人は、授業外の学習をどこまで支えてもらえるか確認してください。
家庭教師の役割が、授業時間内の解説だけとは限りません。サービスや講師によっては、参考書選び、1週間の予定作成、宿題の進み具合の確認なども依頼できます。
確認したい内容は次のとおりです。
- 次の授業までの勉強内容を決めてもらえるか
- 参考書や問題集を相談できるか
- 模試の結果を一緒に振り返ってもらえるか
- 計画が遅れたときに修正してもらえるか
- 授業日以外にも質問できるか
必要なサポートを事前に整理し、契約するコースに含まれているか確認しましょう。
学生講師とプロ講師のどちらが合うか
家庭教師には、大学生が指導する学生講師と、家庭教師として継続的に指導しているプロ講師がいます。
学生講師は高校生と年齢が近く、受験勉強や大学生活について相談しやすい場合があります。自分の志望校や入試方式を経験した講師であれば、勉強方法を考える際の参考にもなるでしょう。ただし、指導経験や対応できる問題のレベルには個人差があります。
プロ講師も、得意科目や指導してきた生徒の学力、対応できる志望校は一人ひとり異なります。「プロ」という肩書だけで、自分に必要な指導を受けられるとは判断できません。
学生講師かプロ講師かだけで決めず、指導経験、得意な科目・大学、学習計画や答案添削への対応、体験授業での教え方を比べて選んでください。
対面授業とオンライン授業のどちらが合うか
家庭教師には、自宅で直接教えてもらう対面授業と、パソコンなどを使うオンライン授業があります。
対面授業では、ノートや問題を解く手元を講師に直接見てもらえます。同じ空間に講師がいるほうが集中しやすい人にも向いているでしょう。ただし、住んでいる地域によって、紹介してもらえる講師が限られる場合があります。
オンライン授業は、離れた地域にいる講師からも教えてもらえる可能性があります。通塾や講師の訪問が必要ないため、予定を組みやすい点も特徴です。
オンライン授業を選ぶ場合は、画面に問題や答案をどのように映すのか、通信が途切れた場合はどうするのかを確認してください。体験授業を受け、集中して勉強できる形式を選びましょう。
必要な費用と契約条件がわかりやすいか
家庭教師を契約する前に、受験までにかかる費用と契約条件を確認しましょう。
料金表を見るときは、月謝だけで判断してはいけません。教材費や管理費、講師の交通費などを加えた総額を出してもらいます。夏休みや入試直前に授業回数を増やす予定があるなら、その場合の費用も聞いておくと安心です。
契約条件では、次の項目を確認してください。
- 最低契約期間
- 解約を申し出る期限
- 授業を休んだ場合の振り替え
- 講師を変更する方法と費用
- 受講科目や授業回数を変更できるか
高校生だけで契約内容を判断せず、保護者と一緒に書面を読んでから申し込みましょう。
体験授業で講師との相性を確かめよう
家庭教師を決める前に、できるだけ体験授業を受けましょう。
説明がわかりやすいかはもちろん、わからないと伝えやすいか、志望校までの勉強について相談できるかも確認します。短時間で多くの問題を教えてくれる講師より、自分の理解度を確かめながら進める講師のほうが合う場合もあります。
体験授業を受ける際に見ておきたいポイントを紹介します。
わからない原因を見つけてもらえるか
よい体験授業か判断するには、正しい答えを教えてもらえたかだけでなく、間違えた原因まで確認してもらえたかを振り返りましょう。
同じ不正解でも、公式を覚えていない場合と、問題文を読み間違えた場合では、次に取り組む勉強が異なります。講師が解き方を一方的に説明するだけでは、自分の弱点が残る可能性があります。
体験授業には、普段使っている問題集や模試で間違えた問題を持っていくのがおすすめです。自分がどこまで理解しているかを講師が質問し、考え方を確認してくれるか見てください。
原因を見つけたあと、どの単元を復習すればよいかまで説明してもらえると、今後の授業も想像しやすくなります。
自分のペースに合わせて説明してくれるか
家庭教師を選ぶときは、自分が理解できるペースで授業を進めてくれるか確認しましょう。
講師の説明が正しくても、話す速度が速すぎたり、途中の計算を省かれたりすると、内容を理解できない場合があります。反対に、すでにわかっている部分を長く説明されると、必要な問題へ進めません。
わからないと伝えたときに、同じ説明を繰り返すのではなく、図や具体例を使うなど、説明方法を変えてくれるかも見ておきたい点です。
体験授業が終わったら、「自分で同じ問題を解けそうか」を考えてみてください。説明を聞いてわかった気になっただけであれば、指導方法が合っているか慎重に判断しましょう。
質問や相談をしやすい講師か
家庭教師とは一対一で授業を受けるため、質問や相談のしやすさも大切です。
間違えたときに強い口調で注意されたり、質問を急かされたりすると、わからないことを隠してしまう可能性があります。反対に、話しやすくても雑談が長く、必要な授業が進まない講師は、大学受験の担当者として合わないかもしれません。
体験授業では、次のような点を確認してください。
- わからないと正直に伝えられるか
- 話を最後まで聞いてもらえるか
- 間違えた理由を一緒に考えてもらえるか
- 勉強が予定どおり進まなかった理由も話せるか
- 必要な場面では改善点を具体的に伝えてくれるか
質問しやすいだけでなく、志望校合格に向けて必要な指摘をしてくれる講師かどうかも見ておきましょう。
合格までの学習方針を具体的に説明してくれるか
体験授業のあとには、志望校合格までの学習方針を説明してもらいましょう。
「頑張れば合格できる」といった言葉だけでは、具体的に何をすればよいのかわかりません。現在の課題、優先して勉強する科目、使う予定の教材、過去問を始める時期などを質問してください。
受験までの期間が短い場合は、すべての苦手を一から直すのが難しいこともあります。限られた時間のなかで何を優先し、何を後回しにするのかを説明できる講師なら、授業の目的を共有しやすくなります。
体験授業を担当した講師と、契約後の講師が同じかどうかも確認が必要です。別の講師が担当する場合は、その講師とも授業前に話せるか聞いておきましょう。
家庭教師を大学受験に生かす使い方
自分に合う家庭教師を選んでも、授業を受けるだけでは十分ではありません。成績を伸ばすには、家庭教師から教わった内容を自分で復習し、次の勉強へつなげる必要があります。
家庭教師へすべて任せるのではなく、講師と一緒に受験勉強を進める意識を持ちましょう。
成績や勉強時間を正直に伝える
自分に合う学習計画を立ててもらうには、現在の成績や普段の勉強時間を家庭教師と共有する必要があります。
模試で点数が低かった科目や、予定どおりに勉強できなかった日も隠す必要はありません。講師は、できなかったことを責めるためではなく、次に何を勉強するか、現在の計画に無理がないかを判断するために確認します。
共有したい内容は次のとおりです。
- 学校の成績
- 模試の結果
- 志望校と受験方式
- 使っている参考書や問題集
- 平日と休日の勉強時間
- 部活動や学校行事の予定
- 苦手だと感じている科目や単元
計画どおりに進まなかった場合も、その理由まで伝えましょう。勉強時間を確保できない曜日や負担の大きい教材がわかれば、続けられる計画へ調整できます。
家庭教師に教えてほしいことを決める
家庭教師を利用する目的を決めると、授業時間を使いやすくなります。
目的が曖昧なままでは、毎回わからない問題を質問するだけになり、志望校対策が進まない可能性があります。「英語の基礎を学び直したい」「数学の過去問を添削してほしい」「1週間の勉強予定を立ててほしい」など、希望を具体的に伝えましょう。
複数の希望がある場合は、優先順位も決めます。受験までの残り時間や現在の成績によっては、すべてを同時に進めるのが難しいためです。
塾や予備校と併用している人は、家庭教師に塾の授業予定や教材を見せてください。家庭教師には何を任せるのかを決めると、同じ内容を重ねて勉強せずに済みます。
授業で習った問題を自分でもう一度解く
家庭教師から説明を聞いたあとは、同じ問題を自分でもう一度解いてみましょう。
解説を聞いて理解した状態と、何も見ずに解ける状態は異なります。授業中は講師の説明に沿って進められても、一人になると途中で手が止まることがあります。
復習するときは、最初から答えを見るのではなく、自分で解けるところまで進めてください。解けなかった場合は、「公式を思い出せなかった」「途中の計算で間違えた」など、止まった場所を記録します。
次の授業で記録を見せれば、講師も必要な説明をしやすくなります。同じ問題を解けるようになったら、似た問題にも挑戦し、知識が身についているか確かめましょう。
模試の結果に合わせて学習計画を見直す
学習計画は、一度作ったら入試まで同じ内容を続けるものではありません。模試や過去問の結果に合わせて見直す必要があります。
たとえば、英語の勉強時間を増やした結果、長文問題の得点は伸びても、文法問題で失点が続く場合があります。その場合は、長文だけを続けるのではなく、文法の復習時間を加えるといった調整が必要です。
模試を受けたら、判定や偏差値だけでなく、問題ごとの正答率や間違えた理由を講師と確認してください。過去問についても、合計点だけを見るのではなく、どの分野で点数を取れたかを振り返ります。
予定どおりに勉強できていないときは、無理に遅れを取り戻そうとせず、優先する内容を講師と決め直しましょう。
大学受験の家庭教師についてよくある質問
家庭教師を検討するときは、始める時期や授業回数、講師の選び方など、多くの疑問が出てくるでしょう。
大学受験の家庭教師について、高校生が疑問に感じやすい内容へ回答します。
家庭教師は高校何年生から始めるべき?
家庭教師を始めるのに、全員に共通する学年はありません。志望校との学力差や苦手科目、家庭教師へ任せたい内容から判断します。
高校1・2年生から利用する場合は、学校の授業でわからない部分を早めに解消し、受験勉強の土台を作りやすくなります。部活動が忙しい人も、少ない授業回数から始めれば無理なく続けやすいでしょう。
高校3年生から始めても遅いとは限りません。ただし、入試までの残り時間に合わせて、指導内容を絞る必要があります。すべての科目を一から学び直すのではなく、苦手科目や志望校で配点の高い科目を優先します。
学年だけで決めず、「一人では解決できない問題があるか」「入試までに必要な勉強を終えられそうか」を基準に考えてください。
家庭教師の授業は週何回受ければよい?
家庭教師の授業回数は、苦手科目の数、受験までの期間、自分で勉強できる時間によって決めます。
苦手科目が一つで、授業後に自分で復習できる人なら、少ない回数から始める方法があります。複数科目の学び直しが必要な人や、入試までの期間が短い人は、授業回数を増やす必要があるかもしれません。
回数を増やせば必ず成績が伸びるわけではありません。授業を詰め込みすぎると、復習や宿題に取り組む時間がなくなります。
まずは1週間の学校・部活動・自習の予定を書き出し、復習時間まで確保できる回数を講師と相談してください。必要に応じて、長期休暇や入試前だけ回数を調整する方法もあります。
家庭教師だけですべての科目を対策できる?
複数の科目を教えられる家庭教師もいますが、一人の講師がすべての科目を希望するレベルまで指導できるとは限りません。
基礎的な内容であれば複数科目に対応できても、難関大学の問題では、科目ごとに専門的な指導が必要になる場合があります。文系と理系でも、必要な科目や対策は大きく異なります。
複数科目を教えてほしい場合は、各科目でどのレベルまで対応できるか確認してください。科目ごとに講師を分ける方法もありますが、人数が増えると費用や予定の管理が必要です。
家庭教師には苦手科目を任せ、ほかの科目は参考書や映像授業、塾を利用する方法もあります。自分で進められる科目まで家庭教師に任せる必要はありません。
大学生の家庭教師でも受験対策はできる?
大学生の家庭教師でも、大学受験対策を受けられます。自分の志望校や入試方式に近い受験経験を持つ講師なら、勉強方法や受験生活について具体的な話を聞けるでしょう。
ただし、希望する大学に合格した経験と、ほかの人へわかりやすく教える力は別です。講師自身が解ける問題でも、なぜ間違えたのかを見つけたり、学力に合わせて説明したりするのが得意とは限りません。
大学生の家庭教師を選ぶときは、出身高校や在籍大学だけでなく、指導経験や得意科目も確認してください。過去問の添削や学習計画の作成を頼みたい場合は、対応できるか具体的に質問します。
最後は体験授業を受け、説明のわかりやすさと話しやすさの両方を見て決めましょう。
自分の悩みに合う家庭教師を選んで大学受験に備えよう
家庭教師は、苦手科目を集中的に教えてほしい人や、自分に合う学習計画を立ててほしい人に向いています。一対一で質問できるため、集団授業では疑問を残しやすい人にも利用しやすい学習方法です。
家庭教師を探す前に、まずは受験勉強で困っていることを書き出してみましょう。「数学を基礎から学び直したい」「志望校の過去問を添削してほしい」「毎週の勉強予定を一緒に考えてほしい」など、希望が具体的になるほど講師を選びやすくなります。
候補が見つかったら、体験授業で説明のわかりやすさや相談のしやすさを確認してください。料金の総額や講師を変更できる条件も保護者と一緒に確認したうえで、自分が無理なく続けられる家庭教師を選びましょう。


