大学受験の調査書のもらい方は?頼む時期や必要な枚数も解説

大学受験のノウハウ

大学受験で使う調査書は、在籍している高校または卒業した高校に発行を依頼します。自分で記入したり、大学から取り寄せたりする書類ではありません。

ただし、申請先や発行までにかかる日数、手数料は高校によって異なります。必要な枚数も出願する大学や入試方式によって変わるため、大学の募集要項と高校からの案内を確認することが大切です。

本記事では、大学受験の調査書をもらう方法を5つのステップに分けて解説します。頼む時期や必要な枚数、受け取ったあとの注意点も確認し、余裕をもって出願準備を進めましょう。

大学受験で提出する調査書とは?

調査書とは、高校での学習や活動の記録をまとめた書類です。各教科・科目の成績をはじめ、総合的な探究の時間、特別活動、出欠などが記載されます。

調査書は、高校が指導要録などをもとに作成します。受験生が自分で内容を書いたり、書かれている内容を指定したりするものではありません。

大学側は、調査書に記載された内容を入学者選抜の資料として使用します。どの項目をどのように扱うかは大学や入試方式によって異なるため、調査書が合否にどう関係するか知りたい場合は、志望大学の募集要項や入試情報を調べてください。

なお、「内申書」という言葉が調査書と同じ意味で使われることもあります。大学の募集要項や高校の申請案内では「調査書」と書かれていることが多いため、出願準備では募集要項に記載された正式な書類名を確認しましょう。

ページ名:令和9年度大学入学者選抜実施要項
URL:https://www.mext.go.jp/content/20260526-mxt_daigakuc02000005144_2.pdf
【公式の記載】
「調査書は、高等学校生徒指導要録(以下、「指導要録」という。)等に基づき、この様式により作成すること。」
【確認できる事実】
大学受験の調査書は、高校が指導要録などをもとに作成します。

大学受験の調査書をもらう方法

大学受験の調査書は、次の流れで準備します。

1.受験する大学の募集要項を確認する
2.必要な調査書の枚数を数える
3.担任や進路指導室などに発行を依頼する
4.発行された調査書を受け取る
5.ほかの出願書類と一緒に大学へ提出する

調査書の扱いは、大学や入試方式によって異なります。同じ大学を受験する友人がいても、学部や入試方式が違えば必要な枚数や提出期限も同じとは限りません。必ず自分が受験する年度・学部・入試方式の募集要項を確認してください。

Step1.受験する大学の募集要項を確認する

最初に、受験する大学の募集要項を開き、調査書の提出が必要か調べます。大学名だけではなく、受験する年度、学部・学科、入試方式まで合わせて見るのが基本です。

調査書については、次の項目をチェックしてください。

・調査書の提出が必要か
・何通提出するのか
・発行日に条件があるか
・厳封が必要か
・郵送とオンラインのどちらで提出するか
・提出期限はいつか

昨年度と今年度で提出条件が変わる場合もあります。検索で見つけた過去の情報だけで判断せず、最新の募集要項を使いましょう。

大学の公式サイトに募集要項とは別の「入試Q&A」「出願書類について」といったページがある場合は、そちらも参考になります。必要な枚数や追加出願時の扱いが、募集要項より詳しく説明されていることもあります。

Step2.必要な調査書の枚数を数える

募集要項を確認したら、調査書が何通必要か数えます。調査書は提出先ごとに用意するのが基本ですが、受験する大学の数と必要な枚数が必ず一致するわけではありません。

たとえば、A大学の複数学部や複数日程に出願しても、調査書は1通で済む場合があります。一方、同じA大学への出願でも、選抜区分や出願時期が異なると追加の調査書を求められることがあります。

必要な枚数を間違えないため、次の項目を表にまとめておくと便利です。

・大学名
・学部・学科
・入試方式
・出願期間
・調査書の必要枚数
・調査書以外の必要書類

東洋大学では、一般選抜と総合型選抜基礎学力テスト型入試について、複数の学科・日程・方式を併願する場合でも調査書は1通と案内しています。一方、総合型選抜基礎学力テスト型以外の推薦・その他入試では、1回の出願ごとに提出が必要です。

大学名だけで枚数を決めず、募集要項に書かれている提出単位で数えましょう。追加出願の可能性がある場合は、予備の調査書を発行してもらえるか高校へ相談してください。

ページ名:調査書は何通必要ですか
URL:https://support.nyushi.toyo.ac.jp/hc/ja/articles/4407526439183-%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E6%9B%B8%E3%81%AF%E4%BD%95%E9%80%9A%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B
【公式の記載】
「〖一般選抜・総合型選抜基礎学力テスト型入試〗

各入試で初めて出願をする際に1通提出してください。複数の学科、日程、方式を併願する場合でも1通で結構です。」
「〖総合型選抜基礎学力テスト型以外の推薦・その他入試〗

1回の出願ごとに改めて提出してください。」
【確認できる事実】
東洋大学では、選抜の種類によって調査書の提出回数が異なります。
【解釈】
必要な調査書の枚数は、大学名だけでなく、入試方式や出願回数も含めて判断する必要があります。

Step3.担任や進路指導室などに発行を依頼する

必要な枚数がわかったら、高校が指定する窓口で調査書の発行を依頼します。在校生の申請先は、担任、進路指導室、事務室などです。学校から配られた案内や校内ポータルを見て、決められた方法で申し込みましょう。

高校によっては、「調査書発行願」などの書類に次の情報を記入します。

・出願する大学名
・学部・学科名
・入試方式
・必要な枚数
・出願期間や提出期限

調査書の発行手数料がかかる高校もあります。金額や支払い方法は学校によって違うため、申請時に確かめてください。

学校推薦型選抜や総合型選抜では、調査書のほかに推薦書や志願者評価書などが必要になる場合もあります。高校に作成を依頼する書類が複数ある人は、まとめて申し出ると手続きを進めやすくなります。

Step4.発行された調査書を受け取る

高校から指定された日時や方法で調査書を受け取ります。受け取ったら、必要な枚数がそろっているか、封筒に記載された大学名や学部名が正しいかを確かめましょう。

調査書が封筒に入れられ、封をした状態で渡されることもあります。募集要項に「厳封」「開封無効」などと書かれている場合は、内容が気になっても開けてはいけません。

「厳封」とは、高校などの発行元が書類を封筒に入れ、正式に封をした状態です。開封した場合の対応は、後半の「調査書を開封してしまったらどうする?」で説明します。

ページ名:令和9年度 提出書類/文学部
URL:https://www.nyusi.icho.osaka-u.ac.jp/requirement/letters/entry
【公式の記載】
「高等学校等が発行する調査書は厳封が必要です。
開封せずに提出してください。」
【確認できる事実】
大阪大学文学部の令和9年度総合型選抜では、高校等が発行した調査書を厳封したまま提出する必要があります。
【解釈】
厳封の要否は大学や選抜によって異なるため、各大学の募集要項に従う必要があります。

Step5.ほかの出願書類と一緒に大学へ提出する

調査書を受け取ったら、志願票や志望理由書など、ほかの必要書類と一緒に大学へ提出します。

Web出願を採用している大学でも、調査書は郵送しなければならない場合があります。Web上で情報を登録し、入学検定料を支払っただけで出願完了とは限りません。

封筒を閉じる前に、次の項目を照らし合わせてください。

・必要な書類がすべて入っているか
・調査書の提出先を取り違えていないか
・郵送先の住所が正しいか
・締切が「必着」と「消印有効」のどちらか
・簡易書留や速達などの指定があるか

「必着」は、期限までに書類が大学へ届いている必要があります。「消印有効」は、期限当日までの郵便局の消印があれば受け付けられる条件です。締切の考え方が違うため、募集要項の表記を見落とさないようにしましょう。

調査書はいつまでに頼めばよい?

調査書を頼む時期に、全国共通の決まりはありません。大学の出願期限に加えて、高校が定めた申請期限と発行までにかかる日数を調べ、間に合う日から逆算して申し込みます。

志望大学の募集要項が公開されたら、まず高校の申請方法を調べておくと安心です。出願校が決まったあと、必要な枚数と提出期限を整理して正式に申請しましょう。

まずは高校の申請期限を確認する

高校によっては、大学の出願期限とは別に、校内の申請期限を設けています。担任や進路指導室から配られた案内、校内ポータル、進路関係の資料などを調べてください。

調査書の申請方法も学校ごとに異なります。紙の申請書を提出する高校もあれば、校内のシステムから申し込む高校もあります。案内が見つからない場合は、担任や進路指導室へ聞きましょう。

私立大学を複数受験する予定なら、すべての出願先が決まるまで待つのではなく、現時点で受験する可能性が高い大学を整理しておくと準備しやすくなります。あとから出願先を増やす場合の申請方法も、高校へ聞いておくと慌てずに済みます。

大学の出願期限から逆算して早めに頼む

申請日を決めるときは、次の期間を見込んでおきます。

・高校が調査書を発行するまでの期間
・調査書以外の出願書類をそろえる期間
・大学へ郵送するための日数
・書類に不備があった場合に直すための期間

年末年始や入試シーズンには申請が集中し、通常より発行に時間がかかる場合があります。高校の休業日と大学の出願期間が重なることもあるため、学校の予定表も見ておきましょう。

具体的な発行日数は高校によって異なります。「出願が始まってから頼めばよい」と決めつけず、高校が案内している日数をもとに申請日を決めてください。

在校生と既卒生では調査書の頼み方が異なる

在校生は現在通っている高校、既卒生は卒業した高校へ調査書の発行を依頼します。ただし、申請先や受け取り方法、必要な書類は同じではありません。

とくに既卒生は、郵送での申請や本人確認書類が必要になる場合があります。出願直前になって慌てないよう、早めに出身高校の公式サイトや事務室で手続きを調べましょう。

在校生は高校の案内に従って申し込む

在校生は、現在通っている高校の案内に従って申請します。担任へ申し出るほか、進路指導室や事務室へ調査書発行願を提出する方法などがあります。

高校3年生には、進路説明会やホームルームで申請方法が案内される場合もあります。説明を聞き逃したり、配布された申請書をなくしたりしたときは、そのままにせず担任へ相談してください。

依頼時には、大学名だけでなく、学部・学科や入試方式も正確に伝えます。同じ大学でも入試方式によって必要な枚数や提出期限が異なるためです。

既卒生は卒業した高校へ申し込む

既卒生は、卒業した高校へ調査書の発行を依頼するのが基本です。高校の公式サイトに「卒業生の証明書発行」「調査書交付手順」などの案内がないか探してみましょう。

窓口だけでなく、郵送で申請できる高校もあります。学校によって異なりますが、郵送申請では次のようなものを求められる場合があります。

・調査書の交付申請書
・本人確認書類
・発行手数料
・返信用封筒
・郵送料
・卒業年や卒業時の氏名がわかる情報

必要なものや手数料の支払い方は、出身高校の案内に従ってください。現在と卒業時で名字が異なる人は、同一人物であることを示す書類が必要かどうかも問い合わせましょう。

卒業から年数がたっている場合は発行できるか確認する

卒業から長い年月がたっている場合は、最初に出身高校へ連絡し、調査書を発行できるか確かめてください。学校が保管している記録には保存期間があり、卒業後の年数によっては調査書を作成できないことがあります。

たとえば、新潟明訓高等学校は、卒業後20年を超えた調査書・成績証明書・単位修得証明書は発行できないと案内しています。20年という期間がすべての高校に共通するわけではないため、自分の出身高校への確認が必要です。

調査書を発行できない場合、大学から卒業証明書や成績証明書などを求められることがあります。提出する代替書類は大学によって異なるため、出身高校だけでなく出願先大学にも相談しましょう。

ページ名:卒業生調査書交付手順
URL:https://www.niigata-meikun.ed.jp/pass/
【公式の記載】
「学校教育法において指導要録の保存期間が定められており、卒業後20年を超えた調査書・成績証明書・単位修得証明書の発行はできません。」
【確認できる事実】
新潟明訓高等学校では、卒業後20年を超えた場合、調査書などを発行できないと案内しています。
【解釈】
調査書を発行できる期間は高校によって異なるため、出身高校への確認が必要です。

調査書を受け取ったあとに注意すること

調査書を受け取ったあとは、提出時のミスを防ぐために次の4点をチェックします。

・厳封が必要な調査書を開けていないか
・封筒の大学名や学部名が提出先と一致しているか
・調査書以外の必要書類がそろっているか
・郵送方法と提出期限が募集要項の指定どおりか

複数の大学へ出願する場合は、大学ごとにクリアファイルなどを分けて管理すると、書類の取り違えを防ぎやすくなります。

厳封されている調査書は開けない

募集要項で厳封を指定されている調査書は、封を開けずに提出します。封筒の中身を確かめたい場合でも、自分で開封してはいけません。

開封してしまった場合は、のりやテープで封をし直さず、高校へ相談してください。出願先大学にも状況を伝え、再発行が必要か確かめましょう。

封筒に書かれた大学名や学部名を確認する

高校によっては、調査書の封筒に提出先の大学名や学部名を記載して発行します。複数校分を受け取った場合は、封筒の記載と実際の提出先を一通ずつ照らし合わせてください。

大学別に書類を分けて保管する場合でも、調査書の封筒そのものにメモを書き足したり、シールを貼ったりするのは避けましょう。区別するためのメモは、調査書を入れたクリアファイルなどに付けます。

調査書以外の必要書類も確認する

大学受験では、調査書以外にも次のような書類が必要になる場合があります。

・志願票
・志望理由書
・推薦書
・活動報告書
・資格や検定の証明書
・顔写真

必要書類は、大学や入試方式によって異なります。学校推薦型選抜や総合型選抜では、高校に作成を依頼する書類が調査書以外にもないか調べてください。

すべての書類をそろえたら、募集要項の提出書類一覧と一つずつ照らし合わせます。調査書を受け取っただけで、出願準備が完了したと考えないようにしましょう。

提出期限と郵送方法をもう一度確認する

発送前には、提出期限と大学が指定する郵送方法を見直します。「必着」と「消印有効」の違いに加え、簡易書留や速達などの指定も確かめてください。

郵便局の窓口から追跡できる方法で発送した場合は、受領証や追跡番号を保管します。書類が大学へ届いたか不安になったときに、配送状況を調べられます。

締切直前の発送では、書類の不足や配送の遅れが判明しても対応できません。必要書類がそろったら、提出期限を待たずに発送しましょう。

大学受験の調査書についてよくある質問

大学受験の調査書について、高校生が迷いやすい疑問をまとめました。

大学や入試方式によって回答が変わる場合は、最新の募集要項を優先してください。募集要項だけでは判断できなければ、高校や大学の入試担当窓口へ問い合わせましょう。

調査書はコピーして提出できる?

大学から調査書の原本を求められている場合、受験生が自分でコピーしたものは提出できません。原本証明を受けたコピーや電子データでの提出を認める大学もありますが、自己判断でコピーを送らないようにしてください。

大阪大学の令和9年度総合型選抜・学校推薦型選抜では、証明書のコピーを提出する場合、高校等による原本証明が必要と案内しています。コピーの扱いは大学によって異なるため、募集要項を調べましょう。

ページ名:令和9年度 提出書類/文学部
URL:https://www.nyusi.icho.osaka-u.ac.jp/requirement/letters/entry
【公式の記載】
「証明書等のコピーを提出する場合は、所属の高等学校等により原本と相違ない旨を証明する書類(以下、原本証明書)が必要です。」
【確認できる事実】
大阪大学文学部の令和9年度総合型選抜では、証明書等のコピーを提出する場合、高校等による原本証明が必要です。
【解釈】
コピーを提出できる条件は大学や書類によって異なるため、募集要項で確認する必要があります。

複数の大学で同じ調査書を使える?

一度大学へ提出した調査書を返してもらい、別の大学へ使い回すことはできません。基本的には、提出先ごとに調査書を用意します。

ただし、同じ大学で複数の学部や入試方式へ出願する場合、1通で済むことがあります。必要な枚数は大学ごとのルールに従ってください。

調査書を開封してしまったらどうする?

厳封された調査書を開けてしまった場合は、自分で封をし直さず、高校へ連絡してください。再発行が必要かどうかを高校と出願先大学に確かめます。

出願期限が近い場合は、その点もあわせて伝えましょう。大学の指示を聞かずに、開封した調査書をそのまま送るのは避けてください。

調査書が出願期限に間に合わないときはどうする?

間に合わないとわかった段階で、高校と出願先大学へ連絡してください。調査書だけをあとから送ったり、別の証明書に置き換えたりせず、大学から案内された方法に従います。

期限後の提出が認められるとは限りません。発行が遅れている理由と、いつ受け取れる見込みなのかを整理してから問い合わせましょう。

高卒認定の合格者も調査書が必要?

高等学校卒業程度認定試験の合格者や合格見込み者は、調査書の代わりに合格成績証明書などを求められる場合があります。必要書類は大学によって異なるため、募集要項の「出願資格」「出願書類」などの欄を調べてください。

たとえば、札幌大学の大学入学共通テスト利用選抜では、高等学校卒業程度認定試験の合格者に合格成績証明書の提出を求めています。

高校に在籍していた人や、高校で修得した科目によって高卒認定試験の一部科目を免除された人は、高校の調査書や成績証明書を追加で求められる場合があります。該当する人は、出願前に大学へ必要書類を問い合わせましょう。

ページ名:大学入学共通テスト利用選抜
URL:https://www.sapporo-u.ac.jp/prospect/admission/general/kyoutu-exam.html
【公式の記載】
「高等学校卒業程度認定試験の合格者は、合格成績証明書を提出してください。」
【確認できる事実】
札幌大学の大学入学共通テスト利用選抜では、高等学校卒業程度認定試験の合格者に合格成績証明書の提出を求めています。
【解釈】
高卒認定の合格者が提出する書類は大学や選抜によって異なるため、各大学の募集要項で確認する必要があります。

調査書は余裕をもって高校へ頼もう

大学受験の調査書は、在校生なら現在通っている高校、既卒生なら卒業した高校に発行を依頼します。

出願準備を始めるときは、まず志望大学の募集要項を開き、調査書の必要枚数と提出期限を書き出してください。そのうえで、高校の申請方法、校内締切、発行までにかかる日数を調べます。

調査書を受け取ったら、大学名や枚数に間違いがないか確かめ、厳封を指定されている封筒は開けずに提出しましょう。早めに必要な情報を整理しておけば、出願直前になって書類が足りないと気づく事態を防ぎやすくなります。

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