周りの友達が塾に通い始めると、「自分も行ったほうがよいのでは」と不安になる高校生もいるでしょう。一方、塾に行かず、学校の授業や市販の教材を使って志望校に合格する人もいます。
大学受験では、全員が塾に通わなければならないわけではありません。塾に行くべきかどうかは、現在の成績だけでなく、志望校との差や学習計画を立てる力、質問・添削を受けられる環境などから判断します。
本記事では、塾に通ったほうがよい人と独学でも進めやすい人の特徴を解説します。塾のメリット・デメリットや選び方も紹介するため、自分に合った勉強方法を考える際に役立ててください。
大学受験で塾に行くべきかは自分に必要なサポートで決まる
大学受験において、塾は必ず通わなければならない場所ではありません。志望校に向けた計画を自分で立て、必要な勉強を続けられるなら、独学でも合格を目指せます。
反対に、自分だけでは勉強の進め方を決められない場合や、苦手科目を克服できない場合は、塾を利用する意味があります。「受験生だから塾へ行く」と考えるのではなく、自分に足りないサポートがあるかを基準に判断しましょう。
塾に行くべきか判断する3つのポイント
塾に行くべきか迷ったら、学習計画、勉強の継続、相談できる環境の3点を確認します。
3つとも自分で対応できているなら、すぐに塾へ通う必要性は高くありません。対応できない項目がある場合は、学校や教材で補えるかを考え、それでも難しければ塾を検討しましょう。
志望校までの学習計画を自分で立てられるか
志望校の入試科目や出題内容を確認し、現在の学力との差を埋める計画を立てられるか考えましょう。
確認したいのは、「いつまでに何を終えるか」を具体的に決められているかです。「英語を頑張る」だけでなく、取り組む教材や範囲、終える時期まで決まっていれば、毎日の勉強へ落とし込みやすくなります。
何を、どの順番で勉強すればよいかわからない場合は、学習計画を立ててもらえる塾や学校の進路指導を利用する方法があります。
決めた勉強を一人でも続けられるか
計画を立てても、実行できなければ成績には結びつきません。部活動や学校行事がある日も含め、必要な勉強時間を確保できているか振り返ってみましょう。
毎日予定どおりに進める必要はありません。予定が遅れたときに別の日で調整し、1週間単位で必要な勉強を終えられるかが判断の目安です。
勉強を何度も先延ばしにしてしまう場合は、授業日や宿題が決められている環境のほうが取り組みやすい可能性があります。
分からないときに相談できる相手がいるか
受験勉強を続けていると、解説を読んでも理解できない問題や、勉強方法に迷う場面が出てきます。疑問を抱えたまま先へ進むと、苦手な単元が残ってしまうかもしれません。
教科の質問だけでなく、記述答案の添削や進路について相談できる相手がいるかも確認してください。学校の先生から必要なサポートを受けられるなら、塾に通わずに進められる場合があります。
質問や添削を頼める相手がいない場合は、塾を検討する理由の一つになるでしょう。
大学受験で塾に通ったほうがよい人の特徴
塾に通ったほうがよいのは、独学だけでは解決しにくい課題を抱えている人です。現在の成績だけで判断するのではなく、普段の受験勉強でどのような問題が起きているかを考えましょう。
次の特徴に複数当てはまる場合は、塾の授業や学習サポートが役立つ可能性があります。
受験勉強の進め方が分からない人
参考書を買っても取り組む順番を決められない人や、目の前の課題だけを何となく進めている人は、塾を検討してもよいでしょう。
大学受験では、基礎を固めてから問題演習へ進み、最終的に志望校の過去問へ取り組む必要があります。科目ごとに得意・不得意が異なるため、すべての科目を同じペースで進めればよいわけでもありません。
塾を利用する場合は、授業を受けられるかだけでなく、志望校から逆算して教材や学習時期を決めてもらえるか確認してください。
苦手科目を自分だけでは克服できない人
同じ単元で何度も間違える、解説を読んでも理解できないといった状態が続いている人は、講師から直接教えてもらう方法が向いています。
たとえば、数学の問題を解けない原因が、直前に学んだ公式ではなく、中学範囲の計算や以前の単元にある場合もあります。自分ではつまずいた場所を見つけられないと、問題集を繰り返しても解けるようにならないことがあります。
講師に答案や解き方を見てもらえば、どの単元まで戻って学び直すべきかを判断しやすくなるでしょう。
一人では勉強を続けにくい人
計画を立てても数日でやめてしまう人や、自宅ではスマートフォンなどが気になって勉強を始められない人も、塾を検討する対象になります。
決まった曜日に授業があり、次回までの宿題が示されれば、勉強のペースをつくりやすくなります。自習室を利用することで、自宅以外に集中できる場所を確保する方法もあります。
ただし、塾へ通うだけで学習習慣が身につくとは限りません。宿題の量や面談の頻度、学習状況をどのように確認してもらえるかまで調べておきましょう。
記述問題や小論文などの添削が必要な人
国公立大学の二次試験や一部の私立大学では、答えを文章や途中式で示す記述問題が出題されます。学校推薦型選抜や総合型選抜では、小論文や志望理由書が必要になることもあります。
記述式の答案は、模範解答を読むだけでは、自分の書き方の問題点を判断しにくいものです。内容は合っていても、説明が不足していたり、考えが採点者に伝わりにくかったりする場合があります。
学校で十分な添削を受けられない場合は、志望校の出題形式に対応した添削指導を受けられる塾や講座を検討しましょう。
入試方式や併願校について相談したい人
大学入試には、一般選抜のほか、学校推薦型選抜や総合型選抜があります。大学や学部によって入試科目、配点、出願条件などが異なるため、自分に合う受験方法を考えなければなりません。
受験日が重ならないように併願校を決めたり、科目の負担を考えて受験校を組み合わせたりする必要もあります。自分や家族だけで決めるのが不安な場合は、学校や塾で相談するとよいでしょう。
塾へ相談する場合は、志望大学や希望する入試方式について、どこまで対応してもらえるか確認してください。
塾に行かなくても受験勉強を進めやすい人の特徴
塾に行かずに大学合格を目指すには、勉強の内容とペースを自分で管理できることが必要です。ただし、すべてを一人で行わなければならないわけではありません。
学校の先生や模試、オンライン教材なども活用しながら、必要なサポートを補える人は独学でも進めやすいでしょう。
志望校に向けた学習計画を自分で管理できる人
志望校の入試科目を調べ、取り組む教材や時期を自分で決められる人は、独学でも受験勉強を進めやすくなります。
学習計画は、一度立てたら終わりではありません。模試で苦手な単元が見つかった場合や、予定より勉強が遅れている場合は、その都度見直す必要があります。
月ごとの目標を週単位の予定に分け、結果に応じて修正できているなら、塾に学習管理を任せなくても受験勉強を進められる可能性があります。
自分で決めた勉強を継続できる人
学習計画を立てられるうえ、誰かに声をかけられなくても決めた課題を続けられる人は、独学でも受験勉強を進めやすいでしょう。
部活動などで予定どおりに進まない日があっても、別の日に時間を確保できれば問題ありません。毎日同じ時間だけ勉強することより、一定の期間内に必要な内容を終えられるかが大切です。
勉強時間だけでなく、実際に覚えた内容や解けるようになった問題も確認してください。机に向かっている時間が長くても成果が出ていなければ、勉強方法を見直しましょう。
学校で質問や添削をしてもらえる人
学校の先生に教科の質問ができ、記述答案や小論文の添削も頼める場合は、塾で受けられるサポートの一部を学校で補えます。
質問するときは、「どの部分からわからないのか」「自分はどのように考えたのか」を整理しておくと、必要な説明を受けやすくなります。添削を依頼する場合は、提出する頻度や期限も相談しておきましょう。
学校によって対応できる内容や時間は異なります。放課後の講習、進路面談、自習室など、利用できるものがないか確認してください。
入試に必要な情報を自分で調べられる人
大学の公式サイトや募集要項を確認し、出願に必要な情報を管理できる人は、塾に頼らず受験準備を進めやすくなります。
確認したい主な項目は、入試科目、配点、出願条件、試験日、出願期間です。前年と同じ内容とは限らないため、自分が受験する年度の情報を確認しましょう。
インターネット上の記事やSNSは、情報を集めるきっかけにはなります。ただし、古い情報や不正確な説明が含まれる場合もあるため、出願に関わる内容は大学が公開している情報で確かめてください。
大学受験で塾に通うメリット
塾に通うメリットは、授業を受けられることだけではありません。自分だけでは難しい学習計画や質問、答案添削などを補ってもらえる点にあります。
ただし、受けられるサポートは塾によって異なります。自分の課題を解決できる仕組みがあるか、入塾前に確認しましょう。
志望校に合わせた勉強の進め方が分かる
塾で学習計画を立ててもらうと、志望校合格までに必要な勉強を整理しやすくなります。
同じ高校3年生でも、国公立大学を目指す人と私立大学を目指す人では、必要な科目や対策が異なります。現在の得意・不得意によっても、優先すべき勉強は変わるでしょう。
取り組む教材や期限が明確になれば、次に何を勉強するか迷う時間を減らせます。進み具合に応じて計画を見直してもらえる塾なら、予定が遅れた場合も修正しやすくなります。
分からない問題を質問できる
わからない問題を講師に質問できれば、疑問を長く抱えたまま先へ進まずに済みます。
正解までの手順だけでなく、「なぜ自分の解き方では正解できなかったのか」を確認することで、同じ間違いを防ぎやすくなります。必要に応じて以前の単元まで戻れば、苦手になった原因も見つけられるでしょう。
質問できる時間や方法は塾ごとに異なります。授業中だけでなく授業外にも質問できるか、誰が対応するのかを確認してください。
答案を添削してもらえる
答案を添削してもらうと、自分では気づきにくい説明不足や書き方のくせがわかります。とくに記述問題や小論文では、知識だけでなく、採点者へ伝わる形で答えを書く力が必要です。
添削後は、指摘された内容を読むだけで終わらせず、答案を書き直します。書き直した答案も見てもらえる環境なら、改善点を理解できたか確認しやすくなるでしょう。
添削を目的に塾へ通う場合は、対象科目や回数に加え、志望校の出題形式に対応しているかも確認してください。
勉強を続けるペースをつくりやすい
授業日や宿題の期限が決まっていると、一定のペースで受験勉強に取り組みやすくなります。定期的な面談があれば、勉強が遅れているときも早めに計画を直せます。
自宅で集中できない人にとっては、自習室も勉強を始めるきっかけになります。学校から塾へ直接向かう習慣をつくれば、帰宅後に勉強を始められない問題を減らせるでしょう。
ただし、塾がどこまで学習状況を確認するかはさまざまです。学習管理を求める場合は、宿題や面談の内容まで確認しておきましょう。
受験に必要な情報やアドバイスを得られる
塾によっては、志望校の出題内容や入試方式、併願校の組み方について相談できます。自分では見落としていた選択肢を知り、受験までの予定を整理できる場合もあります。
ただし、出願条件や試験日などは変更される可能性があります。塾から説明を受けた場合も、大学の公式サイトや自分が受験する年度の募集要項を確認してください。
進路相談を重視するなら、面談の頻度や担当者、保護者を交えた相談に対応しているかも確認しましょう。
大学受験で塾に通うデメリット
塾には受験勉強を支える役割がありますが、通えば必ず成績が上がるわけではありません。費用や時間がかかるほか、授業が自分に合わない場合もあります。
入塾後に後悔しないためにも、メリットとあわせてデメリットを確認しておきましょう。
授業料などの費用がかかる
塾に通う場合は、毎月の授業料がかかります。塾によっては、入塾金や教材費、模試代、季節講習費なども必要です。
月額料金だけを見て決めると、講習や追加授業によって想定より費用が増えるかもしれません。希望する講座を受けた場合、年間でいくらかかるのか確認しましょう。
受講科目を増やすほど合格に近づくとは限りません。自分で勉強できる科目は独学で進め、苦手科目だけ受講する方法もあります。
通塾や授業に時間を取られる
塾へ通うと、授業時間に加えて移動時間も必要です。帰宅が遅くなり、授業の復習や学校の宿題に取り組む時間が足りなくなる場合もあります。
大学受験では、説明を聞くだけでなく、自分で問題を解く時間を確保しなければなりません。週に何日通うのか、授業を受けたあとに復習できるのかを考えて講座を選びましょう。
部活動を続けている人は、練習日や大会の日程との調整も必要です。欠席した場合に振替授業や映像視聴を利用できるか確認しておくと安心です。
授業の内容やペースが合わないことがある
塾の授業が、自分の学力や勉強の進み具合に合うとは限りません。授業が難しすぎて理解できない場合もあれば、すでにわかっている内容が多く、演習時間を十分に取れない場合もあります。
とくに集団授業では、クラス全体に合わせて授業が進みます。理解できない部分を残さないためには、授業後に質問できるかも確認が必要です。
体験授業では、講師の説明だけでなく、扱う問題の難しさや授業の進む速さも見てください。クラス変更ができるか聞いておくと、入塾後に合わなかった場合も対応しやすくなります。
通うだけで勉強した気になることがある
塾の授業を受けると、長時間勉強したように感じるかもしれません。しかし、説明を聞いて理解した状態と、自力で問題を解ける状態は異なります。
授業で習った内容は、問題を解き直して定着させる必要があります。宿題だけでなく、間違えた問題の復習や関連問題の演習に取り組む時間も確保しましょう。
受講する授業が多すぎると、復習が追いつかなくなります。授業数ではなく、習った内容を自分で使えるようになったかを基準に考えてください。
塾に行くか迷ったときに試したいこと
塾に行くか決められない場合は、現在の困りごとを整理したうえで、独学や学校のサポートで解決できるか試してみましょう。
試した結果、計画を実行できない、疑問を解決できないといった問題が残るなら、塾を利用する目的も明確になります。
独学で困っていることを書き出す
まずは、「成績が上がらない」という悩みを、具体的な困りごとへ分けてみましょう。困っている内容によって、必要なサポートは異なります。
- 勉強の順番がわからない:学習計画の作成や見直し
- 苦手科目を理解できない:教科指導や質問対応
- 自宅で勉強を続けられない:自習室や定期的な学習確認
- 答案のよし悪しを判断できない:記述問題や小論文の添削
- 受験校を決められない:進路相談
困りごとが一つだけなら、すべての科目を塾で受講する必要はありません。必要なサポートだけを学校や塾、外部の講座で補えないか考えてみましょう。
短期間の学習計画を立てて実行する
入試まで時間がある場合は、2週間から1か月ほどの学習計画を立て、独学で実行してみてください。
計画には、「英語を勉強する」のような広い内容ではなく、取り組む教材や範囲、勉強する時間帯まで書きます。週末には、次の3点を確認しましょう。
- 予定した範囲を終えられたか
- 学習した範囲の問題を自力で解けるか
- わからない問題を自分で解決できたか
計画をほとんど実行できなかった場合や、教材を進めても理解できていない場合は、どの段階でつまずいたのかを考えます。自分だけでは改善できない部分があれば、塾を検討する目安になります。
学校で受けられるサポートを確認する
入塾を決める前に、学校でどのようなサポートを受けられるか確認しましょう。放課後の補習、教科の質問、答案添削、進路面談、自習室などを利用できる場合があります。
担任の先生だけでなく、教科担当や進路指導の先生にも相談してみてください。志望校や苦手科目を伝えれば、教材や勉強の進め方について助言をもらえる可能性があります。
学校で補える内容がわかると、塾に求める役割を絞れます。必要な科目やサポートだけを選べば、費用や通塾時間も抑えやすくなるでしょう。
塾の体験授業や学習相談を利用する
気になる塾が見つかったら、体験授業や学習相談を利用してみましょう。Webサイトやパンフレットを見るだけでは、授業の進め方や塾の雰囲気まではわかりません。
体験時には、次の点を確認します。
- 授業の内容と進む速さが自分に合うか
- 授業外でも質問できるか
- 学習計画を立ててもらえるか
- 自習室を利用できる曜日や時間
- 欠席した場合に振替できるか
- 講習などを含めていくらかかるか
可能であれば、複数の塾を比較してください。説明を聞いた当日に決めず、自分が必要としているサポートを受けられるか考えてから選びましょう。
塾に通わずに受験勉強を進める方法
塾に通わない場合でも、すべての受験準備を一人で行う必要はありません。学校の先生、模試、映像授業などを利用すれば、独学で不足しやすい部分を補えます。
塾へ通うかどうかではなく、自分に必要なサポートをどの方法で得るか考えてみましょう。
学校の先生に質問や添削をお願いする
わからない問題がある場合は、学校の先生に質問できないか相談してみましょう。記述答案や小論文を見てもらえる場合もあります。
質問するときは、問題と解答を持っていくだけでなく、自分がどこまで考えたのかを整理しておくと話が進みやすくなります。「解説のどの部分がわからないのか」を具体的に伝えるのがおすすめです。
添削を依頼する場合は、いつまでに見てもらえるか確認してください。先生にも授業や校務があるため、締め切りの直前ではなく、余裕をもって相談しましょう。
模試を利用して苦手分野を確認する
独学では、自分の学力や周囲との差を把握しにくくなります。定期的に模試を受け、結果をもとに勉強する内容を見直しましょう。
模試では、志望校の判定だけでなく、科目別・単元別の結果を確認します。正答率が高い問題や、志望校合格のために落とせない基礎問題を間違えている場合は、優先して復習してください。
間違えた原因を「知識不足」「問題文の読み違い」「時間不足」などに分けると、次に取り組むべき内容がわかります。模試を受けたあとは、復習した内容を学習計画へ反映させましょう。
映像授業やオンライン教材を活用する
映像授業やオンライン教材は、苦手な単元だけを学び直したい場合に利用できます。自宅で受講できるため、塾までの移動時間を抑えたい人にも向いています。
繰り返し視聴できる教材であれば、理解できなかった部分を戻して確認できます。自分の予定に合わせて進めやすいことも利点です。
ただし、映像を見るだけでは問題を解けるようになりません。授業を見たあとは対応する問題を解き、理解できているか確認してください。受講する時間を自分で決められる分、計画を管理する力も求められます。
苦手科目や必要な時期だけ塾を利用する
塾を利用する場合でも、すべての科目を受講する必要はありません。得意科目は独学で進め、苦手科目だけ教えてもらう方法があります。
夏期講習や冬期講習、志望校別講座など、必要な時期に限って利用することも可能です。記述答案の添削や小論文対策だけを受けられる塾や講座もあります。
必要なサポートに絞れば、費用や通塾時間を抑えられます。短期間の講座でも復習する時間は必要になるため、普段の学習計画とのバランスを考えて受講しましょう。
大学受験の塾にはいつから通うべき?
塾に通い始める時期に、すべての高校生に共通する正解はありません。高校1年生から通えば必ず有利になるわけでも、高校3年生からでは遅すぎるとも限りません。
自分だけでは解決できない課題が見つかり、塾のサポートが必要になったときが検討のタイミングです。入塾する目的を決めずに通い始めると、授業を受けるだけになってしまう可能性があります。
高校1・2年生から検討したほうがよいケース
学校の授業についていけない場合や、英語・数学などで以前の範囲から学び直す必要がある場合は、高校1・2年生から塾を検討してもよいでしょう。
苦手な内容を残したまま学年が上がると、新しく習う単元の理解にも影響することがあります。基礎から復習するには時間がかかるため、早めに取り組むほうが計画を立てやすくなります。
難関大学を目指す場合も、早く塾へ通うことが必須とは限りません。ただし、学校の進度だけでは必要な範囲を終えにくい場合は、早めに学習計画を立て、不足する部分を塾や教材で補う方法があります。
高校3年生から通い始める場合の注意点
高校3年生からでも、目的が明確であれば塾を利用する意味があります。志望校の過去問対策、苦手科目の立て直し、記述答案の添削など、必要な内容に絞って利用するとよいでしょう。
注意したいのは、焦って多くの講座を申し込むことです。授業が増えすぎると、復習や問題演習に使える時間が少なくなります。
入試までの残り時間を考え、どの科目を塾で学び、どの科目を自分で進めるか決めてください。限られた期間では、取り組む内容に優先順位をつける必要があります。
自分に合う大学受験向けの塾を選ぶポイント
塾を選ぶときは、知名度や合格実績だけで判断しないようにしましょう。自分の課題に合った授業やサポートを受けられるかが大切です。
通い始めてから合わないと気づくことがないよう、授業形式、対応している大学や科目、授業外のサポート、通いやすさを確認してください。
自分に合う授業形式を選ぶ
大学受験向けの塾には、集団授業、個別指導、映像授業などがあります。
集団授業は、決められたカリキュラムに沿って、同じクラスの生徒と授業を受ける形式です。周囲から刺激を受けやすい反面、自分の理解度と授業のペースが合うか確認する必要があります。
個別指導は、生徒ごとに扱う内容や進度を調整する塾が多い形式です。ただし、教材やカリキュラムが決められている場合もあります。講師1人が担当する生徒数や、どこまで自分に合わせてもらえるかを確認しましょう。
映像授業は、自分の予定に合わせて受講しやすい形式です。受講する日時や復習の予定を自分で管理できるか考えたうえで選んでください。
志望校の入試科目や対策に対応しているか確認する
塾を選ぶ際は、自分が受験する大学・学部の入試科目に対応しているか確認してください。
同じ教科でも、共通テストと大学ごとの個別試験では、出題形式や必要な対策が異なります。記述問題、小論文、面接などが必要な場合は、それぞれの指導を受けられるか確認が必要です。
合格実績を見るときは、人数だけで判断せず、自分が志望する大学や学部への指導経験があるかも聞いてみましょう。
必要なサポートを受けられるか確認する
授業以外に受けられるサポートも、塾選びの基準になります。
学習計画を立ててもらいたい場合は、面談の頻度や計画の見直し方を確認します。わからない問題を質問したい場合は、質問できる時間や対応する講師を聞いておきましょう。
答案添削、進路相談、自習室なども、塾によって利用条件が異なります。「サポートあり」と書かれているだけで判断せず、誰が、いつ、どのように対応するのかを確認してください。
無理なく通い続けられるか確認する
自分に合う授業でも、生活に無理が生じると通い続けるのが難しくなります。授業の曜日と時間、学校や自宅からの移動時間、帰宅時間を確認しましょう。
部活動や学校行事で欠席する可能性がある人は、振替授業や映像での補講があるかも確認してください。自習室を使いたい場合は、利用できる曜日と時間も調べておきます。
費用については、毎月の授業料だけでなく、教材費や模試代、季節講習費も含めて考えます。受講を続けた場合の総額を保護者と確認してから決めましょう。
大学受験の塾に関するよくある質問
最後に、大学受験で塾に行くべきか迷っている高校生が抱きやすい疑問に回答します。
塾に行かなくても大学に合格できますか?
塾に行かなくても、大学合格は目指せます。ただし、志望校に向けた学習計画を立て、必要な勉強を続けることが前提です。
質問や答案添削が必要な場合は、学校の先生や外部の講座などを利用して補いましょう。「塾に行っているか」ではなく、合格に必要な勉強とサポートを確保できているかが判断の基準です。
成績がよければ塾に行く必要はありませんか?
学校の成績がよいという理由だけでは、塾が必要ないとは判断できません。学校の定期テストと、志望校の入試で求められる内容が異なる場合があるためです。
模試や過去問を通して、必要な水準に達しているか確認しましょう。現在の成績がよくても、記述答案の添削や大学ごとの対策が必要になる場合があります。
友達が塾に通い始めたら自分も通うべきですか?
友達が通い始めたという理由だけで、自分も塾へ行く必要はありません。志望校、得意・苦手科目、勉強できる環境は人によって異なります。
自分が困っていることを整理し、必要なサポートを受けられるかを基準に判断してください。友達に合っている塾が、自分にも合うとは限りません。
部活動を続けながら塾に通えますか?
授業の時間や通塾日数を調整できれば、部活動を続けながら塾へ通うことは可能です。
ただし、授業と移動にかかる時間だけでなく、宿題や復習の時間も必要になります。通塾後も睡眠時間と自習時間を確保できるか確認しましょう。
授業時間が合わない場合は、受講科目を絞る、振替制度を利用する、映像授業を選ぶといった方法があります。
塾と予備校は何が違いますか?
「塾」と「予備校」は、名称だけで指導内容を明確に分けられません。学校の授業の補習や個別の学習管理まで行うところもあれば、大学入試向けの講義を中心に行うところもあります。
塾か予備校かという名前だけで決めず、授業形式や質問対応、学習計画、志望校対策など、実際に受けられる内容を確認しましょう。
塾に行くべきかは今の自分に足りないものから考えよう
塾に行くか迷ったら、学習計画、勉強の継続、質問・添削の環境のうち、どこに困っているかを整理してください。
学校の先生や教材を利用しても解決できない課題があれば、体験授業や学習相談を利用し、必要なサポートを受けられる塾を比較しましょう。周りの状況ではなく、志望校合格に向けて今の自分に何が足りないかを基準に決めることが大切です。


